ワンダフルワンダーワールド(乾良彦) ネタバレと感想【ゾンビ化する中で気付く愛情と友情と家族の大切さ】
『トモダチ×モンスター』の乾良彦先生の新作
『ワンダフルワンダーワールド(WONDERFUL WONDER WORLD)』
を読みました。
タイトルからは想像しにくいですが、今流行りのゾンビものです。
表紙は2013年公開の映画『スリーデイズ・ボディ/彼女がゾンビになるまでの3日間』へのオマージュでしょうか。
ゾンビに噛まれ、人ならざるものになっていこうとする時になって、やっと人生の大切なものに気付かされる、、、そんな物悲しい物語がオムニバスで綴られます。
ゾンビもその大切な人たちも皆が涙する『泣けるゾンビ漫画』です。
『ワンダフルワンダーワールド』
作:乾良彦
掲載雑誌:ヤングキング(少年画報社)
1巻まで発売中
ゾンビものにありがちな「ゾンビが世の中に蔓延」「パニックサバイバルホラー」ではありません、、、人間ドラマです。
元自衛隊だとかどちらかというと社会不適応な青年が出てきて、迫りくるゾンビ集団から愛する人たちを守るために戦う。 そういうありがちな展開はありません。
登場人物は普通の会社員、老夫婦、売れない俳優など、一般人ばかり。 みんな当然のごとく、家族や夫婦間、仕事についての問題を抱えています。
彼らやその愛する人達がゾンビに噛まれゾンビ化していきます。
ゾンビものの映画やドラマ、漫画で言えば、主人公たちにバンバン頭を打たれてお終い、数秒・数個まで出番終了というエキストラ級の一般ゾンビになるであろう人達ばかりです。
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離婚直前の夫婦の話では、夫婦生活最後の日にゾンビ化してしまった妻を前にして、かつての楽しい愛のあった日々を思い出した夫が後悔の涙を流します。
妻にも高校生の娘にないがしろにされているしがない中年サラリーマンは、ゾンビと化す直前に、自分がどれほど家族を愛していたのか、そしてどれだけ家族に愛されていたのかに気付き、涙します。
他にも物悲しい物語ばかり、、、1巻には全6話が収録されています。
ゾンビになろうとしている中でやっと、失いかけていた夫婦、家族、友人との愛情や友情、家族愛に気付き、取り戻すことができると思ったのに、、、時間切れになってしまう。
ゾンビ化していく人々の視点で語られる、タイトルのとおり、まさに『素晴らしき不思議な世界』です。
『ワンダフルワンダーワールド』は電子コミックサイトで試し読みできます。
スマホで読むなら
※わんだふるわんだー と検索してください。
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ゾンビものなのにヒューマンドラマ。 ありきたりのゾンビものに飽きた方にもオススメです。
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